実りの春
こんばんは 千夜人です。
春の訪れが遅かったためか、ようやく鉢植えのバラに蕾がつきました。
田んぼに金色の波が揺れています。
いつのまにか、麦が色づいていました。
つい最近まで緑だったのに、黄色くなり始めると日に日に色が変わっていきます。
夜空に春の大曲線をたどっていくと、麦秋に関わりのある星たちに出会えます。
北斗七星の柄杓の持ち手のカーブをそのまま延長していくと、オレンジ色の明るい星が見つかります。
うしかい座の1等星アルクトゥールスです。日本では麦星の名前で親しまれてきました。
麦の刈入れのころ、日が沈むとすぐに頭の真上で輝きだすことからそう呼ばれていたのだそうです。
うしかい座も酪農家、りょうけん座も牧羊犬に見えなくもありません。
大曲線をさらに延ばしていくと、今度は白く輝く星が見つかります。
おとめ座の1等星スピカです。スピカとは尖ったものという意味があり、麦の穂先を表しています。
おとめ座のモデルも、農業の女神デーメーテールやその娘ペルセポネーと言われています。
さらにその先には、田起こしのときに集まってくるカラスの星座からす座があります。
現在定められている星座は西洋のものが多く、うしかい座もおとめ座も、西洋では古くから伝わっている星座です。
ヨーロッパでは米よりも麦が主流なのか、麦の季節に農業を連想させる星座が集まっているようにも見えます。
地上には金色の麦畑、空には麦の星たち。
豊作を祈る昔の人たちの気持ちが込められているようです。
福井の麦生産量は、都道府県別で第4位だそうです(2008年度)。
今年もたくさんとれるでしょうか。自分も麦の星にお祈りします。
コメント